構造否定フラクタル手法
このページでは、S、A/B、終値判定、上位統合、運用ルールなどの使い方=構造否定フラクタル理論を実際の売買判断に落とし込んだ運用体系を整理する。
「地形が整い 風が揃うと 構造否定の1波が生まれ Nが整合する」
構造否定フラクタル理論は相場を観測するための理論であり、構造否定フラクタル手法はその理論を実際の売買判断に落とし込んだ運用体系である。
この手法が扱うもの
この手法は未来を当てるものではない。きっとそんな手法はどこにもない。
この手法は、相場がいま、どの筋書きで説明されているかを固定し、その筋書きが維持できなくなる局面を終値で確定し、次の筋書きへ移るためのものだ。
私のフラクタル構造論は、上下(上位/下位)の同時観測だけに閉じない。過去→現在という時間推移(左右)に焦点を置く。
この事実は上下観測を同時間の同時確認に縛られない運用を可能にする。
ただし合意の採用は、上位足実体を優先する。
中核:構造否定
構造否定:それまでの状態判断を維持できなくなる局面。
状態判断(=筋書き):上昇/下降、押し目/戻り、レンジ、転換。
※ここでいう筋書きは未来の台本ではなく、「いまの見立て」。
- 揺らぎ:S周辺で下位足の試し(タッチ)が入り、ヒゲで抜け始める
- 確定:構造否定ライン(S)を終値で抜けた時点
フラクタルとしての見方
相場は上位足と下位足で自己相似に動く。
しかし過去から現在という時間推移の中でも自己相似に動く。
上位足の合意(方向固定)を壊さない範囲で、下位足の回転が到達までを埋める。
※下位で成立した波は、上位では1本の波に吸収され得る(下位のカオスが上位で収束し、上位ほど形が明瞭化するため)。
- 支配波/継承波:主導する波と、その構造を下位で引き継ぐ波。
- 下位の動きは、上位の意図を拡大したものではなく、上位の筋書きを満たすための回転として現れる。
観測の3点固定
この手法は、観測軸を固定する。
- 上位足の実体合意を優先する
- 判定は終値で統一する
- 主役の線は1本(S)に絞る=構造否定ライン
※帯で捉える場合でも、判定(終値の合否)に使う境界線は1本に固定する(上限 or 下限のどちらか)。
運用ルール(約束)
ブレを止めるための約束。手法はここで実務になる。
開く:運用ルール(クリックで折りたたみ)
1) 判定は終値で統一する
否定・合意・確定は終値で揃える。ヒゲは情報として見るが、判定には使わない。
2) 主役の線は1本(S)に絞る
その検証で主役となる構造否定ライン(S)は1本に統一する。線を増やすほど、説明は増える。観測は薄まる。
3) 合意と目標を混ぜない
- 合意:方向固定(上位足実体の振る舞いを優先)
- 目標:利確候補(根拠が重なる価格=合意帯の密度が高い所)
合意は方角。目標は着地点。
4) 検証はA/B(二択)で区切る
- A:要件成立 → 実行(エントリー/継続)
- B:要件破綻 → 見送り/反転シナリオへ
検証1回=A/Bが確定するまで。解釈更新は次の検証として切り出す。
5) 押し目(新2波)は復帰/復帰失敗で切る
- 復帰:短期MA/トリガーラインへ、終値で戻れる
- 短期EMA/SMAのGCやDCは復帰の確認材料
- 復帰失敗:終値で戻れない/戻っても維持できない
形では決めない。手続きで切る。
6) 例外は全否定ヒゲのみ
急変動でヒゲが極端に伸び、終値が合意地点へ回帰したケースは、前後2〜3本の揃いを比較し、より合意されている方を採用する(合意の再取得)。
※運用ルールは増やさない。例外も増やさない。ブレたら「終値」「Sは1本」「A/B」を先に点検する。
手順(運用の型)
Step 1:上位合意を置く(方向固定)
上位足の実体の振る舞いで、まず方向を固定する。
Step 2:構造否定ライン(S)を1本選ぶ
Sは「説明を切る線」。基本は戻り高値/押し安値(上位足実体の位置を優先)を採用する。
Step 3:A/B条件を終値で定義する
- A:終値で○○が成立したら(次足から実行 等)
- B:終値で○○が維持できなければ(見送り/反転へ)
Step 4:到達目標(利確候補)を別に置く
根拠が重なる価格(合意帯の密度が高い所)を目標として採用する。合意と混ぜない。
上位統合(ver.3:下位→上位の接続)
下位で先に確定し、上位で合意が乗った瞬間に次数を昇格させる。
下位と上位は同じ現象を別の役割で観測する。吸収は矛盾ではなく仕様。
- カオス波動:構造否定1波の起点以前から旧構造の天底(極値)までの不可分区間。現行時間軸では再分解しない。原則ノートレ(分岐の集積・期待値が低い調整)として扱う。
※再分解する場合は、現行足のまま分類を増やさず、必ず下位足へ階層を移して別検証とする。 - 整合成立(最低成立条件):構造否定3波が1波等倍(またはFE到達)を吸収したら「波として成立した」と確定する。
※終了保証ではない。上位合意が乗ると伸長し得る(矛盾ではなく仕様)。 - 次数昇格(D1合意):上位S(上位足実体合意の否定ライン)をD1実体終値でブレイク確定した瞬間に、上位合意が発生したとみなし観測階層を上位へ切り替える。
- 上位否定(D1):上位1波の押し安値をD1実体終値で割ったら上位シナリオ否定(B)。上位の生死はD1で閉じる。
- 追随終了(H4):上位3波の伸長追随は、H4押し安値をH4実体終値で割った時点で終了する。利益の生死はH4で管理する。
まとめ:D1=合意(シナリオの生死)/H4=管理(利益の生死)。説明を増やすのではなく、分岐を閉じる条件を固定する。
よくある混線(避ける)
- Sを増やして説明を守り始める
※幅広い帯や複数の帯は判断を曖昧にさせる - ヒゲで確定させ、後から終値に言い直す
- 合意(方向)と目標(利確)を混ぜて論点が分裂する
※上位足の実体の振る舞いは方向の合意を示し、上位足の実体の揃いはネックラインとして合意される - A/Bで区切らず、解釈更新を同じ検証に混ぜる
- 押し目を形で決め、復帰/復帰失敗で切らない
関連リンク
- → 観測軸(全体像)
- → 運用ルール
- → 検証ログ(テンプレ一覧)
- → 用語一覧
構造否定は、当てにいくためではない。
筋書きを切り替えるための確定点だ。