問題の真相を探るにあたっては、まずどんな問題があるかをはっきりと自己認識しなければならない。
1 手法に従ったチャンスを待てない
2 想定した波が来ない時に、その想定した波の出現の兆しを見つけ次第エントリーしてしまう
※兆しはいわば波の片鱗であってエントリーを確信できるサインではない
上記の2つの問題を認識したら、さらに深掘りをしていく。エントリーのための手法が複数あって、それぞれ異なる定義を用いているため運用に際してどの定義が当てはまるかを慎重に検討しなければならない。私の場合は3-3を取るメインの手法と、それ以外の手法だ。大きな波の天底の真ん中を取るトレードと、それ以外の天底から乗っていくトレード、また波の位置に関わらず波の形に従ってその完成形迄を取るトレードがある。
想定した波が来ない時というのはそれがささいな事で収まることもあれば大けがに繋がることもある。目線が合っている時とそうでない時だ。目線があっている時のミスは大きく取れたはずの所で小さな波しかとれなかった場合だ。目線があっていない時は、中押しや天底からの反転を想定したような逆張りを念頭に入れたトレードだ。この場合波は大きく逆行していくことになるので被害も大きくなる。エントリーしたところから大きく逆行するというトレードの経験は枚挙にいとまがなく、苦い経験としてこの身に刻まれている。
この逆行トレードの内訳をさらに細かく見ると、トレンドのついているところからのエントリーをした場合と、トレンドレスの状態から何かしらの兆しと思ったものを頼りにエントリーした場合がある。
トレンドのついているところからのエントリーをさらに区分すると、支配波のトレンドそのものに乗っている場合と、その支配波の中の返しの中からの再順行を狙った小さなトレンドに乗った場合とがある。
トレンドレスの状態からのエントリーは波形の出現の兆しを見つけて、きちんとそこにトレンドが出ていないにも関わらずトレードしてしまうことだ。これをさらに細かくみると、その波形の天底からのエントリーと中間位置からのエントリー、またブレイクと思われたところからのエントリーがある。
このようにして1つ1つのエントリー機会をつぶさに観察してみると、意外と失敗トレードの中にも幅があることがわかる。トレードを解明していく作業は地道で苦痛を伴うが、これをしなければきちんとした認識には繋がらない。
さて、以上の問題認識だけですべてが終わるかというとそうでもなかった。上記の問題の内、その多くはトレンドの出現を待ってその波に乗ることを意識すれば改善する。支配波の中の小さな波に乗る逆張りはそれがその小さな波のトレンドに乗っているのならば、失敗は失敗でも許容されるべきトレードだと思う。なぜならトレンドに乗るという大原則に従っているからである。そこで逆行してしまい損失に繋がるのは、現行波を支配している1つ格上の波への観察不足が原因とみなされる。それはトレードスタイルを破綻させるほどのミスではない。
根深い問題として認識すべきは、トレンドレスの状態から、その失敗が手痛い結果に繋がると知っていてもエントリーしてしまうという問題の方である。
つまりダメと分かっていてもやってしまうという、FXに限らず普段の生活の中で誰もが経験のあるようなことが自分のトレードにおいて最も重大な問題だった。
ダイエット中なのにお菓子を食べてしまうだとか、掃除をしなければいけないのについつい広げた漫画を読んでしまうとか、仕事の中でも踏まえるべきプロセスをめんどくさがって飛ばしてしまうだとか、そういうものだ。
これらの例はいずれも重大な結果に繋がることはそうそうない。せいぜい仕事のミスで上司から叱られるという程度だろう。そこからさらに問題が発展する場合は本人だけの問題ではなく組織の仕組みの問題になる。
しかしFXではその限りではない。経済的ダメージに直結するのである。従って何が何でも解決しなければならない問題であるし、これを解決することができれば上記の例であげたようなこともなくなるので普段の行動様式の質が向上する可能性もある。
ダメとわかっていてもやってしまう。この問題を深掘りしていかなければならない。
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