忍び寄る疑惑と心理の揺れ

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トレンド転換期の信じる力

2026.1.19からの1週間は為替介入の有無やFRBとの協調介入の噂などがあり、トレーダーの心理を大いに揺さぶった1週間であった。
おりしもチャート的には日足レベルのトレンド判定が4Hトレンドに影響する局面であった。まずは週末時点での各ペアの結果を確認する。
EURUSDH4
EURUSDH4①
GBPUSDH4
GBPUSDH4
いずれも急騰によって日足チャネル上限を突き抜けた所でクローズしている。
あとから見ればなるほどと思うわけであるが、これが先週末のピンク垂直線時点で見た時に直近の下降トレンドを覆すかどうかというのは少々難しく思える状況だった。
ユロドルは青チャネル天井からの下落であり、下降トレンドのさなかである。そしてポンドルも黒上昇トレンドを下抜けして下降トレンド継続中という場面である。
またドル円も昨年末からの円安局面継続で円売りドル買いの流れであった。
先週末時点での売り戦略は青下降トレンドラインへのひきつけを待ってからの回転である。
例え少々上抜けしたとしても戻り高値を超えないようなヒゲや中途半端な甘い抜けであれば基本的には目線変わらずといった形で見ていたわけだが、月曜日は下窓からの強烈な陽線で始まった。
ポンドルは赤チャネルのミドルラインで止まってからの上昇で、この時点で本当に下落継続か怪しんでいた。
ユロドルに関しても重要なWボトムから始まる上昇トレンドは一旦完成し、そのネックラインである黒水平線と支配波の押し安値となる赤水平線を下抜けしていたので、その戻りかと思われていた。
しかし青下降トレンドラインを大きく上抜けたことで様相は一挙に変わり、下目線で構えていたがゆえに心理的に揺さぶられた。
売り構造は否定されたのではないかという疑念が瞬く間に心を侵食していったのである。

そもそも週末時点での売り目線継続の根拠は上位足にも見られたのだが、この青トレラン上抜けの流れを見た時に、改めて分析しなおすと、日足構造は否定されていなかったという事実が明らかになった。
EURUSDD1
EURUSDD1①
ユロドル日足①の青チャネルを最初は引いていたが、この青チャネルの最下限ラインは引くべきではなかった。少なくとも赤水平線をピンク斜線のように下抜けしていなければひいてはいけないのだ。
この最下限ラインを引くことによって日足レベルでの下げ余地の大きさを錯覚することとなった。また高値圏の赤水平線が効いていることも三尊系または平行レンジ系を意識させることとなった。
しかし実際にはこの最下限ラインは引くべきではなく、むしろ②の画像のような黒切り上げラインを引くべきであった。
EURUSDD1
EURUSDD1②
このラインによって三角持ち合いのイメージがもたらされる。Wボトムは三角持ち合いの下限側で形成されたものと認識できる。
これにより過度な下げ余地は排除される。4時間足に戻ると、先週末時点での下げ余地はさらに少ないものと認識できるため、黒切り上げライン上からの買い戦略も念頭に入ることになる。
そして日足ローソクをオーバーレイさせることにより、週明け2日の値動きがこのネックライン割れの下降トレンドの推進を否定したことがはっきりわかるわけである。
むろん青下降トレンドライン近辺での反落も当初通りの売り戦略として持てるが、一辺倒ではなくなる。なにより直近のN波動をいくつも完成させたこの下落が続くことに懐疑的になっていたのだ。
この直近のトレンドの完成を見ていても、売り優勢でいられたのは日足の青チャネル最下限ラインの存在によるところが大きかった。
つまり大きな下落が見込めるのではないかという「希望」が心を占めていたに他ならない。
EURUSDH4
EURUSDH4②
局所的な売りや黒切り上げライン上からの買い戦略は全体の中でその比重を下げ、青トレンドライン上抜け後の押し目買い戦略がその存在感を増していたならば、心理的揺さぶりは起きなかったと推定される。
そしてWボトムの値幅の完成と赤水平線へのアタックトライという構図が見えてくることは、トレード戦略の取捨選択とその俊敏性に大きく寄与していたと思われる。
しかしこの黒切り上げラインを引けなかったことにより、週明けからの勢いのある上昇は大いに動揺させたし、落ち着きを取り戻すのに時間を要した。
ここでポンドルの存在が脳裏に浮かび上がる。
ポンドルの日足では、この青下降チャネルは適切であった。ユロドルの最下限ラインを引いてしまった理由はこのポンドルのイメージに引っ張られた結果と考えるのが妥当だと思う。
ミドルの赤上昇チャネルラインが引かれるが、ミドルラインがネックラインとして機能している場面でもあった。
GBPUSDD1
GBPUSDD1①
GBPUSDH4
GBPUSDH4②
4時間足にしてみると構造否定ラインの黒水平線の割り込みは不成立となっている。Nで見る下降3波も完成しているがその下抜けも甘いとなれば、簡単には売れない場面だ。
売り戦略としては黒水平線下抜けを待つことが赤チャネルのミドルライン抜けも兼ねるので現実的となる。
買い方の戦略としては青下降トレラン上抜け後の押し目買いというシンプルな形になる。
冷静に見ればポンドルは当初から売り目線は劣勢だったのである。ドル買いの目線はドル円にも引っ張られていた部分がある。ドル円は円安局面で買い戦略優勢の状況だったからだ。
皮肉にもユロドルの下降チャネル最下限ラインによる希望観測とドル円の円売りイメージに引っ張られたことがポンドルの認知を歪め、それがユロドルへと反復されたのである。
ドル円はそもそも円売りであってドル買いではないのだがそこを甘んじた結果だと思う。

通貨ペア間の環境認識はドルスト同士であれクロス円同士であれ、そこには軸となるドル円の存在がある。
それらの認知がお互いに歪め合い反復し合うフラクタルな支配が発生した。
週明けの下窓からのギャップダウンは大陽線で否定された。青下降トレンドラインを上抜けた。構造否定ラインもまた然りであった。
これだけ揃えば、目線転換は可能であるし、実際のところ青トレラン上抜けの急上昇を見たあとに売り戦略は急速にしぼみ、これは上に行くのだという疑惑まじりの確信が芽生えた。
しかしその確信は感情のハンマーでひびだらけであった。中途半端な確信では適切なトレードはできないのだ。
要するに準備不足であったし観測の不十分さの結果だった。
同時に今実戦中の構造否定理論は今回のケースにおいても実用上十分な信頼性を持たせられると分かったことは大きな収穫でもあった。
このラインを1本引ければいいのである。そしてこれまで身に着けてきた観測軸も活かせば、チャートパターンへの反応の仕方や、N波動の完成具合も相まってその整合性はより強固なものとなる。


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